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執筆者の写真Takahiro Sakai

西原侑里さんCDアルバム「Toucher」リリース

西原侑里さんのピアノ・ソロアルバム「Toucher」が好評発売中です。このアルバムは今年の6月6日、7日の二日間、秩父ミューズパーク音楽堂でレコーディングを行いました。初夏の秩父は爽やかな天気で、新緑の空気を感じながらのレコーディングは曲調にも似合って軽快に進行しました。



ピアノはローズウッドのボディを持つ1887年製のニューヨーク・スタインウェイ。1925年までカーネギーホールなどに貸し出されていたクラシック音楽の黄金期を支えた楽器です。その後、日本に送られ、当時のキャピトル東急ホテルに置かれていましたが、1986年のホロヴィッツ2度目の来日の際、ホロヴィッツの目に留まることとなり、実際にこのピアノを演奏し、絶賛しながら喜んで長時間弾いたという逸話が伝えられています。現在は、タカギクラヴィア株式会社が所有し、全国各地でのコンサートやレコーディングで活躍しており、その唯一無二の響きは多くの人々を魅了しています。



アルバムの内容は、西原さんがリサイタルなどで取り上げる曲を中心とし、どれも西原さんにとって大切な曲が収録されています。フランスの女流ピアニスト・作曲家のシャミナードから、ショパン、リスト、ドビュッシーと連なる名曲は、薫るような繊細な音色から力強くパワフルな響きまで、ローズウッドスタインウェイの様々な表情を楽しめるものになっています。西原さんはこの楽器の特色をしっかり捉え、その性能を十二分に引き出す演奏をされました。そこから紡ぎだされる響きは音楽的なイメージ世界を豊かに喚起させてくれます。

アルバムタイトルの「Toucher」はフランス語で「触れる」という意味だそうです。秩父での二日間を終えた翌日、渋谷の松濤サロンで、収録音源の確認のため西原さんとご一緒したのですが、その際、アルバムタイトルの話になり、人の感覚や身体の動き、音と関連する共感覚のお話など、タイトルに込めた思いをお聞きする機会がありました。心にそっと触れるような西原さんの演奏。多く方に聴いて頂きたいと思います。


詳細・ご購入はこちらの公式オンラインショップをご覧下さい。

タカギクラヴィアさんのサイトでも、取り扱って頂いています。

Amazonでもお取り扱いがございます。


アルバム収録曲から2曲ご紹介します。




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